主食はあくまでも羊肉!?
スヨリトたちモンゴル民族は、炭水化物をどのようにして食べているのか? ちょっと覗いてみましょう。
手打ち蕎麦は母の担当。
朝シメた鶏のガラ出汁で煮た蕎麦。黄色く浮いた脂がこれまたおいしい…。
まずは蕎麦。上の写真でご覧いただいた血のソーセージにして食べるケースが多いのですが、沸かして冷ました水で蕎麦粉を練って、そば切りのような状態にした麺を、鶏ガラスープ(もしくは羊をまる茹でしたあとのスープ)で煮込んで食べるというのも一般的です。ちなみに、鶏ガラスープをとる作業も、生きた鶏を締めるところから始まります(笑)
トウモロコシ粥も羊の茹で汁で煮込みます。
ついでトウモロコシ。収穫後に粒の状態で乾燥させたトウモロコシを水で戻し、羊のスープで煮込んだ“トウモロコシ粥”が下の写真。宴会のシメにも、朝ごはんにも登場する一品です。
このように羊の茹で汁があちこちで活躍することがわかります。羊肉のうま味がたっぷり溶け出した茹で汁は、モンゴルの食文化の柱のような存在なのです。
内モンゴルの地下水が硬水だというお話はすでにしましたね。羊肉のうま味成分は鰹節と同じイノシン酸ですが、このイノシン酸は硬水にも溶けやすいのです。
話は逸れますが、うま味成分でもグルタミン酸を多く含む昆布は、硬水ではうま味が溶け出しません。水の硬度が高い沖縄で、昆布ではなく鰹節で出汁をとるのはそのためです。